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看護のアセスメント力がアラジンケアの強み

2018/10/12

■看護アセスメントとは

医療の世界では「アセスメント」という言葉がよく使われます。アセスメント自体は、そもそも「査定」「評価」といった意味ですが、医療においては対象が人間、しかも何らかの不健康な状態にある人間となります。私たちアラジンケアでも日常的によく使う『看護アセスメント』とは「対象者(患者)の客観的、主観的情報を収集し、問題を把握すること」と定義できます。

客観的情報とは、バイタルサインと言われる血圧、体温、心拍数、酸素飽和度といった身体的数値データなど、対象者の身体から発せられる定量化できるサインです。

主観的情報とは、対象者自身が感じている暑い、寒い、痛い、心地よい、不快、安心感、不安感など、バイタルサインの定量的な数値データでは把握しきれない、対象者が主観に基づいて発しているサインです。

看護師は、これら客観的情報と主観的情報を総合的に吟味することで対象者の状況を把握し、今何が問題で、どのような看護が必要なのか、といったことを判断します。

 

■在宅ではご家族のアセスメントも重要

看護アセスメントを的確に行い、適切な看護を提供するためには、トレーニングと経験が必要です。そのためアラジンケアでは、病棟においてしっかりとアセスメント力を身に付けた看護師を採用しています。

それでも判断に迷うような場面においては、ベテラン看護師がしっかりとフォローできる体制にしています。

特に、アラジンケアが看護を提供する在宅では、対象者のアセスメントだけではなく、ご家族に対するアセスメントも非常に重要になります。

在宅では対象者とご家族が生活を共にしているため、対象者の状態変化がご家族にも大きな影響を与え、また逆にご家族の心理状態などが対象者に影響を与えるのです。

例えば、対象者の身体状況が良い方向に向かっていても、ご家族が不安な心理状態にあることもあります。看護師は、そういったご家族の心理状態もアセスメントし、適切な情報提供を行ったりすることで、ご家族も不安のない良い状態になってもらいます。そして、結果的に対象者の療養環境も改善するのです。

在宅での看護においては、対象者(患者)の状態に影響を与えるご家族も、環境的な影響要因としてアセスメント対象となるのです。

 

■アセスメント力は組織の経験値でもある

バイタルサインなどの客観的・定量的情報から対象者をアセスメントする力は、看護師個人のスキルや経験値に寄るところが大きいと考えられますが、主観的情報からのアセスメントには看護師個人の経験による部分も大きく、バイアスがかかる可能性が高いとも言えます。

特に、ご家族のアセスメントにおいては、ご家族の属性や社会的背景が重要になることもあり、看護師一人の経験値では判断が難しいことも多いのです。

アラジンケアでは、看護系、医療系以外のスタッフの視点も交えて、多面的にアセスメントを行い、ご家族のQOL向上も考慮した看護を提供できるように、看護の方向性については、日々調整を図ります。

さらに過去のサービス提供に対して、対象者(患者)ばかりではなく、ご家族との関係性や満足度も振り返りを行い、ケースとして学ぶようにしています。

これによって、アラジンケアとしての組織的な経験値を蓄積することで、現場の看護師のアセスメントにフィードバックしています。

アラジンケアが様々な在宅ケースにおいて、提案力を強みにしているのは、成功例も反省例も含めて、組織的な経験値を積み重ねる努力を大切にしているからです。的確なアセスメントが提案力につながると私たちは信じています。